アゴーギク(速度法)
独:Agogik
速度変化による表情を意味するギリシャ語 agoge から由来し、音楽評論家 フーゴー・リーマンが初めて用いた述語。 楽曲の基本速度は曲頭にメトロノーム数字や速度用語で指定されるが、その 基本速度によって機械的に奏されるのではなく、楽想に応じる微妙な速度変 化が時間芸術としての音楽に表情をつけさせる。 それ等はリタルダンドやアッチェレランドなどの表情用語や符号で記されるが、 細かな速度変化は演奏者にゆだねられる。 速度技巧としてのテンポ・ルバートもアゴーギクの重要部分を占める。 アゴーギクは不完全な楽譜を通じて、音楽表現の立場から速度を操作する方法で、 強弱法や分節法とも密接な関係のもとに行われ、演奏家の楽曲の解釈の重要な 手段となる。 |
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