カンタータ


   独:Kantate  仏:cantata   伊:cantata

声楽形式の一つ。器楽曲のソナタに対して付けられた歌われる曲の意で「歌唱曲」と訳す。

17世紀初頭(1620年)から18世紀にかけてカンタータは伴奏付きの長い独唱曲を意味する程度であった。そして世俗的カンタータをカンタータ・ダ・カメラ(室内カンタータ)、宗教的カンタータをカンタータ・ダキエザ(教会カンタータ)と呼んだ。
この独唱カンタータの流れをひくものに、J.S.バッハの51、53、202、204、210等とベートーベンのアデライーデ等がある。

後に、独唱者の数を増し、重唱、合唱を加えるようになり、長さも延長され、章に分かれ、各章が対照を明らかにするようになった。

カンタータは、宗教革命以後のドイツで、敬愛主義と復興主義と共に、礼拝式を充実するために許された唯一の芸術たる音楽の面で、著しい進歩を遂げた。すなわちキルヒェン・カンタータが、オルガン音楽及び受難楽と共に無比の結実を示した。

当時ドイツでは、カンタータのテキストの研究が科学的に行われ、ノイマイスター、ピカンデル等のテキスト・ライターが出た。

今日では、一般的内容を持ったヴェルトリッヘ・カンターテと、宗教的内容を持ったガイストリッヘ・カンターテとに大別されるが、何れも演奏会の曲目として取り扱われる。内容的には合唱が主とされる。

行事その他、式典等のために作曲されるものをオケージョナル・カンタータという、




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