印象主義

英:impressionism    独:Impressionismus
仏:impressionnisme

印象主義という言葉は、元々は絵画上の一流派に対する概念から音楽に借用され
たものである。
絵画上の印象主義は、ほぼ1880年頃、19世紀のロマン主義的及び自然主義的
感情表出の反動として誕生した(〜1910年)。

音楽における印象主義は、ほぼ1890年頃から(1915年)、ドイツにおけるロマン
主義のワーグナー以後の崩壊に代わってフランスを中心に誕生した新しい音楽の傾
向である。
具体的には、ドビューッシー、ラヴェル等19世紀から20世紀初頭にかけて活躍した
一楽派(意識的に楽派を結成したのではない)の傾向を特色づける概念なのである。

様式的には、在来のカデンツを中心とする古典的原理に対して、音響感覚・音色原
理を前面に押し出す時印象主義の成立となる。

印象派以後今日に至る現代作曲家の多数がその手法の影響を受けている。
しかし、この手法が全面的に優位を保つような様式は現在では希で、楽曲の一部に
利用されるに過ぎない。



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