和音の機能等





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 和音の機能

  音階の上に作られた和音は、働きが全部同じではなく、それぞれが独自の響きを持って
  いるだけでなく、他の和音との関係において、その和音だけが持つ「働き」があります。
  これを難しい言葉でいうと「和音の機能」といいます。
 
  その働きには
   トニック(Tonic)、ドミナント(Dominant)、サブドミナント(Subdominant)があります。

  それぞれの働き(機能)は
   1.トニック・T(一度の和音)
         主音の性格を強く持っていて、その調の中で一番安定した感じがする。
         安定感、つまり終結感(終わりの感じ)が強い和音で、この働きを強く持って
         いる和音は主和音(T度の和音)である。

   2.ドミナント・X(五度の和音)
         主和音(T)へ進もうとする性格が強く、この性格によってトニックが決
         められる。この働きが強いのは音階上の5度上の音程(属音)で、属音に
         作られる属和音(X)ですが、X
はその働きがさらに強くなります。
         ちなみに、Dominant は「支配する」という言葉から来ているといわれ、
         この音は調を決定するものだからDominant と名付けられた。

   3.サブドミナント・W(四度の和音)
         トニックやドミナントとはちがった働きをする和音で、その性格を強く持つ
         のは下属和音(W)である。トニック、ドミナントに比べて明るい、柔らかい、
         開放的など、聴く人によってさまざまな感じを与える和音です。




  主要三和音と副三和音
    主要三和音   
       トニック、ドミナント、サブドミナントの性格が強く、曲の中で重要な役割をするので
      主要な和音とされます。
      それが主和音(T度の和音)、属和音(X度の和音)、下属和音(W度の和音)で、
      これらが主要三和音です。

   



 
    副三和音
      主要三和音を除いた 二度の和音(U)、 三度の和音(V)、六度の和音(Y)、
      七度の和音(Z)を副三和音とよび、主要三和音をローマ数字の大文字で書く
      のに対し、A、B、E、F のように小文字で書くこともあります。

      また、副三和音も場合によってはトニック、ドミナント、サブドミナントの代わりに
      使われることもありますから次に書いておきましょう。

      Y(二度の和音)‐‐‐‐‐主和音(T度の和音)に準じてトニックの機能を持つ。
      V(三度の和音)‐‐‐‐‐使われ方によってはトニックのように扱われることもある。
      

      Z(四度の和音)‐‐‐‐‐属和音(X度の和音)に準じてドミナントの機能を持つ。
      V(三度の和音)‐‐‐‐‐使われ方によってドミナントの機能を持つ。

      U(二度の和音)‐‐‐‐‐下属和音(W度の和音)に準じてサブドミナントの機能を持つ。