ロンドー
仏:rondeau 伊:rotundello 羅:rondellus
中世の世俗的な歌曲形式で、後のロンド形式のもととなった。13世紀のトルーヴェールから 15世紀のネーデルランド楽派の初期まで引き続き用いられ、一般に次の形をとる。 A−B−a’−A−a”−b’−A−B 大文字はコーラスで歌われるリフレイン、小文字は同じ旋律をソロが歌う部分、a’a”等は旋律は 同じだが歌詞が変わることを意味する。このうちの合唱の部分を特にロンドーといい、独唱の部 分はクプレという。 器楽的ロンド形式においてはロンドーが主要主題となり、クプレがエピソード(二つの主要部の間 の自由な挿入部=挿句、挿話、間奏など)となった。 ロンド形式 英:rondo form 独:Rondo Form 回旋曲の形式。舞踏歌ロンドーから起こった形式。同じ主題が何度も繰り返される間に変化のある エピソード(上記参照)が挿入される形式。 通常、主題は3回現れ、その間に異なるエピソードが2個挿入される。従ってその形はA−B−A− C−Aとなる。 A、B、C共に二部形式をとるのが普通であるが、一部形式または三部形式をとることもある。 A(主要主題)は普変の形で繰り返されるのが原則で、BとCは変化が許される(但し拍子は一定す ること)。 最も厳格なロンド形式である。 ロンド・ソナタ形式 英:rondo−sonata form 独:Rondosonatenform ロンド形式の特徴とソナタ形式の特徴を結合したものである。全体は3個の部分で作られていて、 第一部は提示部、第二部は中間部、第三部は再現部である。 第二部の提示部は 第一主題…第二主題…第一主題 という形をとるが、第一主題と第二主題の 関係はソナタ形式と同じく、その後に第一主題が現れる点はソナタ形式と違っている。 これが提示部の主体的な部分である。 中間部分は新しい主題によるが、ソナタ形式の展開部と異なり、ロンド形式のエピソードの性質に 近いし形式は自由。 第三部は第一部の再現で、再現部はソナタ形式の再現部と同じに第一主題と同調になる。 |
所在=音楽関連フリー素材サイト