ソナタ形式

英:sonata-form   独:Sonatenform

ウィーン古典派によって完成された器楽曲の一形式。交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲、
ピアノ・ソナタ、ヴァイオリン・ソナタなどの第一楽章に用いられる。提示部には第一主題
と第二主題の重要な旋律が現れ、提示部の一部を応用した展開部が現れ、ついで提示
部を再現する再現部が現れる。

一口にソナタ形式といっても、ソナタの創始者といわれるエマヌエル・バッハから、完成者
であるベートーベン、さらに近代のソナタに至までの間に、多くの大作曲家の手で工夫を
加えられ改革されてきた。

ソナタ形式には重要な二つの主題がある。これを第一主題と第二主題と名付ける。
第一主題は一般に力強い律動的な性格で、第二主題は抒情味に溢れ表情的である。
しかし、第二主題は第一主題の後に続くからといって大切でないという訳ではなく、三部
形式と共にソナタ形式の最も重要な特性である。(ソナタが史上に現れる迄、楽曲は皆
一つの主題で構成されていた。この第二主題を組織的に用いたのはエマヌエル・バッハ
と言われている)

 ソナタ形式は次の三部分よりなる。
  1.提示部
  2.展開部
  3.再現部

  提示部
    調性の異なる二つの主題(第一と第二)がここで提示される。調性の異なる二つの
    主題を連結する為には転調を柔らかくする経過句を必要とする。
    第二主題のあとに、提示部を閉じるための楽句を置く。
    提示部は古典期を過ぎる頃までは常に反復記号で繰り返す習慣になっていたが、
    今日の演奏では繰り返しを省くのが普通である。

  展開部
    提示部に示した主題の動機構造を主な素材として作曲家のあらゆる技巧、想像を
    駆使することができる。
    展開部は一名「自由な幻想」とも言われる。

  再現部
    提示部の反復であるが、ここでは二つの主題は両方とも主調をとる。終結の印象を
    強める為に調性の単一が求められる。
    提示部にあった経過句は、ここでは二つの
    主題が同じ調である為に提示部とは違った句になる。

  序奏部とコーダ
    提示部、展開部、再現部の他に、提示部の前に序奏部を、再現部の後にコーダを
    おくことがしばしば行われた。



ソナタ形式の構造

提示部
展開部
再現部
序奏部(あるものとないものとある)

第一主題の提示部(主調)

転調部経過(副主題)

第二主題の提示(属調又は近接調)

終結の付随的楽句(副主題)
提示部に提示された主題(及び 諸種の動機)

楽しい楽句の導入(あるものとないものとある)
第一主題の再現(主調)

第二主題へ導く経過句

第二主題の再現(主調又は他の調性)

付随的楽句(副主題)

コーダ
二つの調性 多様な調性の変化 全体として主調に基礎を置く



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