タンギング
英:tonguing 独:Zunge
木管楽器を吹奏する時のタンギングは、下の運動によって空気の流れを中断 する技術である。この舌の技術は、弦楽器の運弓法にあたるもので、楽句の 性格を決定する重要な技巧である。 シングル・タンギング=単切法。楽句内にある各音符を、一種の舌打ちの運動 で区切って演奏する方法。 トゥトと発音する時の舌の使い方に似ているので、教則 本では下に「tu」、または「T」の文字を記入している。 最も力強くはっきりした音が得られるので、音符に >(アクセント)やffが指定されている時に適した奏法。 ダブル・タンギング=(複切法)。二種の舌の運動を交互に用いる方法で、単切 法に用いた「トゥ」と「ク」とを発音する時の舌の使い方に 似ている。単切法よりも舌の筋肉に疲労が少なく、従って 早い速度の演奏が可能である。また「トゥ」が「ク」よりも アクセントづけられる点も複切法の特徴である。 トリプル・タンギング=三切法。速い速度の楽句が三つの音符群から成り立っ ている場合に考えられたもので「トゥ」、「ク」の舌の運 動を「T.K.T」、「T.K.K」、「T.T.K」などのように新 しく組み合わせたもの。 フラッター・タンギング=(ドイツの作曲家R・シュトラウスの創案によるフルート 演奏の特別な効果があるこの技法は、急速な半音階 を奏するのに適し「drrr」t9発音するのに似た舌の運動 で行われオーボーとクラリネットでも用いられる。一種の トレモロのような効果を持つ。 |
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