トレモロとヴィブラート


この二つの述語は、用弓楽器の演奏と歌とに関係するものである。

共に「ふるえる」という意で、声楽家によって非常に過度に用いられると嫌悪すべき欠点となる。

声楽ではトレモロは一つの音の急速な反復であって、ヴィブラートは音の高さの微々たる動揺である。
トレモロの応用がヴィブラートと変わりやすい欠点がある。


弦楽器の演奏では非常に効果的に用いられる。

トレモロは弓を急速に上下して出す一つの音の急速な反復、または二つの音の急速な交代である。


ヴィブラートは、一つの音の波動の高さであって、弦上の指の調整された振動によるものである。

Y.のトレモロは1617年マリーニによって、また1624年モンテヴェルディによって現れている。


ピアノのトレモロは弦楽器のトレモロの模倣で、8度、または5度、3度のような音程を急速に反復するものである。
希にピアノ原曲にも用いられる。


  


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